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『 まぼろしの天文同好会 』

小学生の頃、ブルーチップでもらった望遠鏡ではじめて見た月は、
赤・青・緑ときれいな色収差のでている実に感動的なものでした..

その後、三歳年上の兄は順調に天文にはまってゆき、
数年後、高校進学とともに地学部天文班に入部... 
先輩から譲り受けたミザールのH-100という
10cm 反射望遠鏡を手に入れ観望と写真撮影にいそしんでいました..

私と言えば、中学3年間 夏休みの自由研究で「ペルセウス座流星群」を
継続観測..研究発表・・・宙ボーイとして成長していくのでありました〜
(実際には、望遠鏡を自由に使うことができなかったので、寝ているだけですむ
 流星観測を選んだという安易な発想に他ならないのですが・・・)

中学3年の2学期が始まり、部活動も引退し、高校受験モードに学校内が変わった頃、
受験勉強は退屈なので、同級生3人で天文同好会を作ろうと企み
ある日、昼休みに校内放送で「天文同好会会員募集」を全校に向けて勝手に放送...

ポンポンポンポ〜ン
「この度、天文の楽しさを紹介するために、天文同好会を発足しました〜
入会希望の人は、3年〇組の〇〇まで連絡して下さい〜」
                        ポンポンポンポ〜ン

放送終了した直後、  ポンポンポンポ〜ン

3年〇組の〇〇君....至急職員室まで来なさ〜〜〜い

勝手に天文同好会を作って、勝手に校内放送で会員を募集してはいけないらしく(あたりまえ〜)
我が〇〇中学校初の天文同好会は、まぼろしとなってしまいましたとさ...

そして、職員室を出た私に追い打ちをかけるように理科のM川先生から
天文同好会を作った3名・・すぐに理科室に来るように・・
(いや...理科室にすぐ来い!!!!!!)と・・・
空手をやっていて校内でも恐れられている先生なので、「こりゃやばい !! 」を思いつつ
理科準備室の扉を開けると....

「おい !! おまえら !!」

「はい !!」......... われら直立不動... こりゃゲンコツだなぁとあきらめていると

「 ここに、教材用のプラネタリウムがある、文化祭の時どっかの教室で投影しろ !!!!」

「はい !! 了解 !!」まったく選択の余地もなく天文同好会の最初で最後の活動が決定しましたとさ....

あ〜〜めでたしめでたし......